「高校生ポスター発表会」と「みんなのジュニア生態学講座」は、生態学の社会への普及・教育のため、日本生態学会によるアウトリーチ活動の一環として企画されています。
高校生ポスター
高校生(中学生以下も歓迎です)にポスター発表をしていただき、生態学諸分野の専門家や学生、他の参加校との交流を通して、生態学全般への関心をさらに高めてもらうための企画です。生き物の生態や環境に関わる生物学の内容であれば、どのような分野や題材の発表でも大歓迎です。既に他の学会等で発表された研究の場合、そこからどのように発展したのかを含め、研究の集大成・経過報告としてご発表ください。発表形式は、大会プラットフォーム(ONLINE CONF)を用いたオンライン発表を基本とし、希望される場合は大会開催地である札幌コンベンションセンターでの現地発表も可能です。優れた内容のポスターはポスター賞(最優秀賞、優秀賞など)として表彰します。詳細は以下をご覧ください。
発表資格・参加費
- 原則として、高等学校以下、または高等学校に相当する教育機関に在籍する生徒であること。国籍は問いません。
- 下記の大会参加者は大会参加費が免除されます。
- 発表者。学生以外の共著者(発表者リストに入っている人)も含む。人数に制限なし。
- 共著者以外で、引率等で参加する顧問や担任の教員、保護者等。1校につき2名まで。
- 聴講のみの参加の生徒。人数に制限なし。
- 学校ごとに発表件数の制限はありません。ただし、後述のポスター賞の審査対象となるのは、1校あたり最大2件です。審査対象の候補となるポスターは各校が申し込み前に選定してください。申し込み後は、審査対象を変更できませんのでご注意ください。
発表日時
- オンライン発表(全員): 2025年3月12日(水)~ 14(金)
- オンライン発表は現地発表期間の前に行われます。指定された期日(3月11日の23:59を予定)までに大会プラットフォームにポスターをアップロードしてください。
- ポスター賞の審査は期日までに掲示されたオンライン発表を対象に行われます。
- 上記期間終了後も大会プラットフォームが開放されている間はポスターを掲示していただけます。
- オンライン発表でのコアタイムはありません。オンライン上で直接説明をしたい場合には、各自でZoomなどのオンライン会議システムをご利用ください。
- 現地発表(希望者): 2025年3月16日(日)11:00~13:00
- コアタイム: 奇数ポスター(11:00~11:30、 12:00~12:30); 偶数ポスター(11:30~12:00、 12:30~13:00)
- 今大会では十分な発表スペースがあるため、希望者は全員現地で発表して頂けます。
申込み手順
- 発表申込は、大会申込サイトからオンラインで受け付けます。大会公式ホームページで随時最新情報をご確認ください。10月上旬頃に受付を開始し、2024年10月31日(木)が締切となります。なお発表希望申込数が非常に多い場合には、申込先着順で打ち切る可能性もありますので、早めの申込みをよろしくお願いいたします。
- 発表申込者は代表して演題のタイトル、および発表者リストにある全員の登録を行います。発表申し込み者は原則、顧問や担任の教員または保護者とします。要旨登録などの諸手続きに責任を負っていただける方にしてください。
- 発表者には、以下のいずれかの点で研究に重要な貢献を行った、生徒、顧問や担任等の高校教員、指導や研究協力を行った外部の大学教員等、が含まれます(テーマやアイデアの発案、研究デザインの作成、観察や実験の実施やデータの収集、データの解析、データの解釈や議論、発表の用意、等)。各発表者の貢献(オーサーコントリビューション)については、発表ポスター内で明記して下さい。また、発表者の全員が生態学会での発表に同意している必要があります。
- オーサーコントリビューションの考え方の例
- ある班が、顧問の先生の発案した研究テーマについて、研究協力者の大学教員の指導の下で実験装置を借りて実験し、研究をまとめた
=班員の生徒、顧問、研究協力者の大学教員の全員が発表者の資格を持つ - ある班が、班のメンバーで研究テーマの案を考え、顧問のアドバイスを踏まえながらテーマを決定し、顧問の指導の下で研究デザインの構築や実験を進め、結果をまとめた
=班員の生徒、顧問の教員が発表者の資格を持つ - ある班が、班のメンバーで相談して決めた研究テーマについて自分たちで主体的に実験に取り組み、顧問や研究協力者からは中間報告等でアドバイスをもらいながら研究をまとめた
=班員の生徒のみが発表者の資格を持つ
- ある班が、顧問の先生の発案した研究テーマについて、研究協力者の大学教員の指導の下で実験装置を借りて実験し、研究をまとめた
- 大会プラットフォームのアカウントの作成を希望する発表者は申込時にメールアドレスを登録してください。
- 現地参加をする発表者は、発表申し込み時にできる限りメールアドレスを登録してください。名札は個々人の大会プラットフォーム上で発行され、このアカウント作成にメールアドレスが必要となるためです。メールアドレスを持っていない方は現地で手書きで名札を作成していただきます。
- 発表内容の要旨(日本語で800字以内)は、2025年2月21日(金)までに同じく申込みサイトから登録していただきます。申込みサイトへのアクセス方法等は、大会ウェブページでお知らせします。
- 発表を行なわない生徒が聴講を希望する場合は、大会の聴講者として大会直前に大会プラットフォームより参加申込を行ってください(中・高校生の参加費は無料です)。
- 発表申込を行う方は、発表者でない場合でも大会参加者として自動的にアカウントが発行され、無料で現地参加して頂けます。改めての参加申込は不要です。
- 発表申込を行わない、引率等での参加者は大会の聴講者として大会直前に大会プラットフォームより参加申込を行ってください。
- みんなのジュニア生態学講座のみの聴講を希望される方の事前登録は必要ありません。現地へ直接お越し下さい。
- 問い合わせは、大会公式ホームページの問い合わせフォームをご利用ください。
高校生ポスター参加申込みフローチャート
発表方法(オンライン)
- オンライン会場となる大会プラットフォームにアップロードされたポスターファイルを、参加者が大会期間中に自由に閲覧できる形式で実施します。
- ポスター発表の方法やファイルのアップロード方法については、オンラインポスター発表の方法を参照してください。それ以外の高校生ポスター独自の注意点等については、以下の通りです。
注意点1 グラフィカルアブストラクト
- 高校生ポスター発表ではグラフィカルアブストラクトは必須とします。グラフィカルアブストラクトは、大会プラットフォーム上でのポスターのサムネイルとして用いられます。研究内容を要約したイラストや図表、研究対象生物の写真などを使うのも良いでしょう。自由な発想で自身の研究をアピールし、聴衆に聞いてみたいと思わせるような工夫をしてみてください。
- 説明動画のアップロードは任意としますが、現地参加しない場合はアップロードを推奨します。説明動画は審査項目には入りません。
注意点2 ポスターの形式
- 高校生ポスター発表ではポスターの形式は「A4サイズ横向き×4枚」を推奨としますが、現地発表に合わせて「A0を1枚」などでも構いません。
注意点3 著者の貢献
- 「著者の貢献(オーサーコントリビューション)」をポスター内に明記することを必須とします(ポスターの下部や最後のページ等、目立たない所でもかまいません)。高校生の方には馴染みがないかと思いますが、科学論文を発表する際には、それぞれの著者の貢献を明記することはよく行われます。皆さんも、学会発表の前に自分たちのこれまでの研究活動を振り返る良い機会として利用してくれることを期待しています。
- それぞれの発表者が研究と発表にどのように貢献をしたのかを明らかにするため、例えば以下のような項目について、貢献の有無を表記してください。これらの項目はあくまで一例なので、研究内容の実態に合わせて、適宜項目を変更してください。発表者に含まれる全員が、なんらかの項目で発表に貢献していることが必須です。
- 研究の構想やデザイン
- データ収集、実験の実施
- データの分析と解釈
- 発表の用意
- 研究の補助や指導
- 実験技術の提供や指導
など
- 著者の貢献の表記例
- 3人の生徒(生徒一郎、生徒二郎、生徒三郎)が、顧問の高校教員(顧問つばさ)と一緒に考えた研究テーマで、大学教員(大学あゆむ)の指導の下で実験を行い、特に生徒一郎のアイデアが実験の重要なポイントになっている場合
研究の構想やデザイン:生徒一郎、生徒二郎、生徒三郎、顧問つばさ;データ収集、データの分析と解釈、発表の用意:生徒一郎、生徒二郎、生徒三郎;実験のアイデア:生徒一郎;実験技術の提供・指導:大学あゆむ
- 3人の生徒(生徒一郎、生徒二郎、生徒三郎)が、顧問の高校教員(顧問つばさ)と一緒に考えた研究テーマで、大学教員(大学あゆむ)の指導の下で実験を行い、特に生徒一郎のアイデアが実験の重要なポイントになっている場合
発表方法(現地会場)
- オンラインでのポスター発表を行なった方は、希望する場合、3月16日(日)に現地会場でもポスターを掲示することができます。
- 現地会場のコアタイムは以下の通りです。コアタイム中、該当ポスターの発表者はポスターの前で議論や交流を行ってください。
コアタイム: 奇数ポスター(11:00~11:30、 12:00~12:30); 偶数ポスター(11:30~12:00、 12:30~13:00) - ポスターは縦210cm×横90cmの縦ボードに掲示します。このサイズの範囲内であれば、例えばA01枚での掲示や、オンライン版の分割されたものをそのまま掲示するなど、発表者は自由に使用していただいて構いません。ただし、サイズをオーバーして隣のボードに入り込むなど、他の発表者の邪魔にならない範囲での掲示をお願いします。
- ポスターを貼るための画鋲は持参してください。例年、会場周辺の店舗では品薄になりますので、ご注意ください。
ポスター賞
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オンラインでのポスター発表に合わせて、ポスター賞の審査を行います。審査は以下の5つの審査項目で、ポスター本体を対象に行われます。
1)研究の新規性・独自性 2)手法と解釈の適切さ 3)データの質・量 4)論理の妥当性 5)情報を伝える工夫・配慮
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上記の項目とは別に、高校生ならではの豊かな発想や研究活動へのひたむきな努力が見られるポスター等を対象に、審査員特別賞を選定します。
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ポスター1件につき複数名の審査員が配置されます。
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審査は期日までにオンラインプラットフォームにアップロードされたポスターを対象に、3月12日~14日の期間に行われます。直接の説明や動画は審査の補助にはなりますが、直接の審査対象とはなりません。一見してわかりやすいポスター作成を心がけてください。
その他の注意事項
申込内容や要旨の修正の要望が例年多数寄せられます。タイトルや発表者などの情報は、十分検討してから登録してください。今大会は、正誤表による修正は受け付けませんのでご了承ください。
みんなのジュニア生態学講座
「みんなのジュニア生態学講座―高校生と研究者の交流会」は今年で11年目を迎えます。現在活躍中の生態学者に、高校生や大学生の頃の話や現在の研究に至った経緯などを話していただき、高校生に研究者を身近に感じてもらう交流会を行ないます。
開催日時: 2024年3月15日(土)午後(時間未定) みんなのジュニア生態学講座
生態学に関連するアカデミア内外で大活躍中の3名に、ご自身の研究内容や仕事内容だけでなく、生態学に関わりを持ったきっかけや中学~高校の様子を語っていただきます。今年は現地会場で実施します。オンライン配信は行いません。
- 本郷 峻 (京都大学 白眉センター / 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
- 木下 千尋 (イラストレーター)
- 松本 哲也 (茨城大学)
みんなのジュニア生態学講座の聴講を希望される方はどなたも事前登録の必要はありません。現地へ直接お越し下さい。